と言う訳で、纏め。

さて、問題点を整理しときます。事の発端は前述のBlogの人
がとある読み物ページに対するコメントの中で「アフリカは貧しく、虐殺も多かったが共産主義は流行しなかった(要点のみ要約)」と主張したところ、ある人
が「アフリカで社会主義は流行した。証拠は以下の通りである(同上)」との議論を行ったことに端を発します。



まぁ、議論の経緯は此処
に譲る(相互に人格批判に終始してしまって、議論できて無い)こととしまして、議論の問題となった「アフリカは何故貧しいか」は考えるに値する問題であり、改めて考えることの重要性を感じました。



そして、議論の場を私も作ってみたいと思いこのBlogの開設に至った訳です。 その意味ではBlog主と議論をしていた皆様及び関連各位に感謝したいと思います。








さて、折角なのでアフリカが何故貧しいのか について掘り下げていきたいと思っています。 まぁ、物事の原因を確定することは非常に難しいのですが、寄与率の高そうな原因は以下の通りだと思います。



 内戦の継続

 経済政策の失敗

 無策な土地開発

 対外投資の問題



順に説明していきます。 まず、内戦の継続について。アフリカは非常に内戦が多いです。これは植民地時代に分割統治を行うために部族間の抗争を利用したことも原因の一つであると言われています。

更に言えば、宗主国からの独立運動などで紛争も絶えませんでした。関係ないですが、敵の敵は味方方式で共産主義も広まったのは確かだと思います。

このような状況は、インフラは破壊され、労働者は国外に流出し…と、国の資産を食い潰していく状態に他なりません。この為、国力を食い潰して行き、干乾びてしまうのは当然と言えるでしょう。



次に経済政策の失敗について。独立後のアフリカ諸国は基本的に開発独裁の形を取ることとなりました。製造業を中心とした開発を元に、経済発展を目指したのですが、製造業を満足に行えるだけの人的資源(十分に教育された労働者)が無かったために頓挫してしまった場合が多いようです。

更に言えば、農業関連の施策を怠ったことで、食糧の自給も困難になりました。



無策な土地開発の結果は、砂漠化などの環境問題にもなっています。これについては言及しなくても良いかもしれません。



最後に援助の問題について。国際的な援助は、内戦の終結時に多額の援助が与えられ、経過と共に額が減る傾向にありますが、援助を最も必要とするのは内戦終結後数年経過の時点のようです。この為、今までの援助形態では経済発展に望ましくない援助であるとも言えるようです。








さて、先のBlogでも話題になっていた共産主義ですが、共産主義は資本主義と同じくらい経済破綻を引き起こしやすい社会システムであると言えると思います。



そもそも、(資本主義での)経済はボトムアップに構成された存在です。

多数の販売者と購入者が、同時に、尚且つ複数の取引を行うことが積み重なって、複雑な関係を生み出しています。

数学的にモデル化できれば、典型的な複雑系だともいえるでしょう。当然、多数の購入者と販売者が好き勝手に取引するのですから非効率や富の集中も発生します。

共産主義の計画経済は、これを上層部が予め最適と思われる計画を設定し、非効率や富の集中が発生しないようにすることを目的としています。



しかし、少なくとも現在の我々には、国の経済と言ったレベルの詳細な最適化問題が解けるわけでも、完全なシュミレーションが出来るわけではありません。寧ろ、多くの複雑系は予測不能であり(これは数学的に証明されています)、バタフライ現象など不可解な現象が多数発生します。これについては、後日にでも述べたいかと。



このような見地は、近年の計算機技術の発達に伴って見出されたものなので、当然共産主義には取り入れられていません。まぁ、共産主義の成立が19世紀なので仕方ありません。兎も角、予測不可能な物を予測可能であると判断した上で予測してそれに則って経済を運営しますので、当然予測どおりにいかない最悪場合経済が破綻します。

また、上層部が政治的な観点から意図的に予測を読み間違えても、やはり同様です。



更に言えば、下から積み上げるように出来たシステムと同じような振る舞いを上から構成して行くのは非常に困難です(と言うより、ある程度以上複雑な物になると出来るのかどうかもわかりません。例えば脳とか)。経済がそのように出来ている以上、上から構成して行って安定した経済システムを構成・運営するのは非常に難しいといえるでしょう。








…徹夜明けの頭で何だか寝ぼけながら書いてるので、正直内容が妥当な自信がありません。不備ありましたら指摘お願いします。



2005-02-21 リンクぶっ飛んでたので修正しました。