いろいろ間違ってる古典・それから

いろいろ間違ってる古典を書いた後で、「私一人が書いても読んだ古典に限りがあるよなぁ…」と思っていたら幸いにも便乗して下さる方が。感謝です。

「いろいろ間違ってる古典のまねっこ」 - 真夏に悪い夢を見る

竹取物語ってそう言えば死人でてたなぁ…そういえば。あれは「物くれるなら付き合っても良いよ」と言って断ろうとする姫も何も考えてなさ過ぎだし、断り文句を真に受けた男どもも間抜けなんだよなぁ と言うことで両成敗にしておきたいところ。*1

と、そんなことを考えつつタイトルに「それから」と書いてしまったので引き続き作品紹介*2。例によって続きを読む仕様にしておきます。


我輩は猫である … 猫である。名前はまだない…といいつつ、何か視点が猫の物ってより居候する食客かなにかな感じが。まぁ、確かに世間を知らない封を装ってはいるのだけれど、猫にしては気まぐれ度が足りない感じ。ラストはちょっと可哀想。そして明治は古典なのか…微妙なところだなぁ と思う。

舞姫 … 漢文風の少し堅い文体。主人公がかなり小悪い人です。ヒロイン側からしてみれば悲恋…なのだけれど、主人公が余りに都合いい考えしてないか と思うのは私だけだろうか。

聖書 … ご存知キリスト教聖典。実は正確には旧約聖書ユダヤ教聖典でもあるし、イスラム教でも一部が啓典扱いだったりする。正直、読むのに難渋するの。今で言うなら隠し設定とか裏設定とか宗教対立の痕跡とかが山程ある長編小説のようなもの*3。新約旧約問わず話のネタに頻繁に使われていることを考えると、それ自体が設定資料であると考えることも出来るかもしれない。聖書に関する設定資料は…正直膨大なので読むのは推奨しないかも。設定好きの人は読むと幸せになれると思います。ま、こんなこといってると冒涜的だとか言われそうですけど。

ジュールベルヌ作品全般 … 元祖SFです。理系の人は突っ込み入れちゃいけません。(Ex.砲弾で月までとか普通に加速度で死ぬから! ミンチだから! とか)まぁ、突っ込みいれながら読むとそれはそれで楽しいのですが、どちらかと言えば今なら子供向けかもしれませんね。最早御伽噺に分類されるのかもしれません。元から御伽噺だったのかもしれませんが。

ツァラトゥストラ … 怪しげな男が「神は死んだ」だの何だの触れ回ってカルトっぽく探求していくお話。割と言葉巧みというか演説上手な奴なので、少年少女は一回騙されて彼について超越者を目指しては…いけない。特に自分で頭いいと思ってる少年少女は要注意。批判的に読めば価値のある教訓が得られると思います。

番外編:純粋理性批判 … 名前が格好いいですねー(何そのボケ)。読んだ当時は流し読みに徹してたので、正直さっぱりだったのですが*4、認識論とかその手の話をBlogでし始めてようやっと重要性に気づいたり。もう少し言い回し簡単にならないかなぁ…と思ってみたり。中身は普通に哲学書です。お話と思っちゃダメです。

*1:帝相手には結構まともに取り合ってたような気もするので、貴公子達は帝の引き立て役って扱いなのかもしれない。それにしたって扱いは酷いが。

*2:最早古典ではレパートリー不足でネタが尽きそう

*3:例えば、悪魔として登場するベルゼブブは当時信仰されていた豊穣神バアルのことだったりする。詳しくはWikipediaのベルゼブブの項を参照。

*4:昔は取り敢えず難しそうな本を読んで半端に理解して満足してた時期があった。要反省。